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ピアノの楽譜を見た時に、2つのパートに分かれていることに気づきましたか?
この2つのパートは「ト音記号(高音部記号)」と「ヘ音記号(低音部記号)」を表しています。これらの音部記号は、どの音符をどちらの手で演奏すればよいかを示しています。
ピアノ初心者は、最初にト音記号の読み方を覚えます。そのため、低音部に時間を割くことはなかなか難しいものです。経験豊富なピアニストでも、ヘ音記号上の音符を読むのは遅いことがあります。
そのため、もしあなたが「左手で鍵盤を弾くのが遅れている」と感じていたとしても、まったく心配はいりません。この記事では、ヘ音記号を読むのに役立つツールをいくつかご紹介したいと思います。
重要なポイント
- ヘ音記号上の音符の読み方は、ト音記号上の読み方と異なります
- ヘ音記号を使うと、線を加えることなく「中央ド」以下を示すことができます
- ヘ音記号上の音符はほぼ常に左手で演奏します
- ヘ音記号は大譜表に含まれていますが、単独で書くこともできます
- この記号は、ヘ音(=F音、ファ)の周りをまわっている記号なので「ヘ音記号」と呼ばれます
ヘ音記号とは何ですか?
ヘ音記号は、「中央ド」より下の音を記譜する方法です。この記号は譜表上のF音(ファ)に配置されるため、「ヘ音記号」として知られています。ピアノの場合、ヘ音記号上の音符は左手で演奏されることがほとんどです。
なぜ、ヘ音記号が必要なのでしょうか?
ヘ音記号が便利なツールである理由はいくつかあります。
- ト音記号のみを使用した場合、1つの五線譜で読み取ることができる音域は狭くなってしまいます。加線を多く使用したり、オクターブ上またはオクターブ下の記号を使用する必要が出てきてしまいます。
- 「中央ド」より下の音程を簡単に表すことができます。
- ト音記号とヘ音記号の両方を使用することで、左手で弾くべき部分と右手で弾くべき部分を簡単に見分けることができます。
- ピアノの楽譜が早く読めるようになります。
ヘ音記号の描き方
ヘ音記号の描き方は簡単です。五線譜の下から4本目の線に点を描きます。
(この4本目の線は、譜表上の F3 を示します。この F3 は「中央ド」の下のFです)
その点から右上にカーブを描き、下げてから左側に流します。反対向きの「C」に似ていますね。
ヘ音記号を学ぶのに一番良い方法は何ですか?
ヘ音記号の音符を学ぶのに一番良い方法は、ゆっくりと練習を続けることです。ト音記号の読み方を覚えるのと同じように、ピアノでヘ音記号を読めるようになるには少し練習が必要になります。
学習速度を上げて、学んだことをしっかり定着させるためのコツがあります。ここでは、2つの方法で練習してみましょう。ひとつ目は、ト音記号でやるような「フレーズ」で音符を覚える方法です。二つ目はインターバルメソッド(音程法)で、よく使われる音程の間隔をいくつか決めて、それをもとに読む方法です。
ヘ音記号の読み方
ヘ音記号上のピアノ音符が読めることは重要なスキルです。五線譜は、水平に伸びる5本の線から構成されています。右手用の音符と同じように、ヘ音記号上の音符は「線上にある音符(ラインノート)」と「2つの線の間にある音符(スペースノート)」のどちらかになります。
下の音符表の一番右側を見ると、ピアノの真ん中のC(ド)がラインノートであることがわかります。これは、ヘ音記号の読み方を学ぶ上で重要な目印になります。「中央ド」の1つ下の音、シ(B)はスペースノートです。この「ライン – スペース – ライン – スペース」の型は、ヘ音記号の下まで続いています。
あるフレーズを覚えると、ヘ音記号が読むのに便利です
音符の図表を見ながらヘ音記号上の音符をひとつひとつ確認するのは、時間がかかって面倒です。そこで、ピアノの音符をすばやく識別するのに役立つ2つのフレーズをご紹介したいと思います。
次の文章では、すべてのラインノートの頭文字が入っています。
- ソとの(外の)
- シばふで(芝生で)
- レんしゅうする(練習する)
- フしぎな(不思議な)
- ラくだ(ラクダ)
次の文章は、すべてのスペースノートの頭文字が入っています。
- ラっぱーと(ラッパーと)
- ドらまーが(ドラマーが)
- ミぎてで(右手で)
- ソろ(ソロ演奏)
この2つの文章を覚えると、音符の位置と名前がすぐに分かるようになります。あるいはこのようなフレーズを自分で作ってみるのもいいかもしれませんね。
この記事のおさらい
ピアノのヘ音記号上の音符の読み方には、ご紹介したフレーズを使って各音符を識別する方法と、「音程で読む」方法の2つがあります。
まずはこのフレーズを使って、曲の開始の音を見つけてください。音と鍵盤を見つけるのに慣れてきたら、音符と音符の間隔を読み、指を使って弾いてみましょう。2つの音符の間の間隔が3つ以上離れている時は、紹介したフレーズを使って音を確認してください。
この新しいアプローチを使って、「初心者1」 コースの曲をベストな姿勢で演奏してみましょう。中級者の方は、中級者向けの「ソング」にある曲もぜひチェックしてみてください。
このブログ投稿の著者について
エディー・ボンド(Eddie Bond)は、現在、米国ワシントン州シアトルを拠点とするマルチインストゥルメントプレイヤー、作曲家、音楽講師です。米国、カナダ、アルゼンチン、中国などでの公演歴があり、今までに40枚を超えるアルバムをリリースしています。また、10年以上にわたって、あらゆる年齢およびレベルの生徒に音楽のレッスンを行っています。